すずめのなみだ
雀の涙というけれど
雀にも泣きたくなるときがある
そんな諺じゃ言い切れないことがある
やりきれない夜がある
どうしようもなく心細いよるがある
それでも雀は今日も飛ぶ
飛んでいくのだあの空を
そうして
こうして
生きるんだ生きるんだよ
涙を流しても、
どんなに苦しくても生かされるんだよ
今日もあつくほとばしる、心臓が脈打ち
押されるのだ背中を
前へ進めと
ずずめよ進めと
すべてを知っているかのような
すべてをわかっているかのような
言葉など最初から要らなかったことを諭すように
お前は本当は強いんだ
ということを、身体が身体で何度も何度も何度も伝えてくるのだ
さぁ
さぁ
さぁ
さぁ飛ぶ