●残ったことば
向き不向きなんぞ、見方ひとつでどうとでも言えることだし、お前の体はお前のまま。
いきなりハルクホーガンみたいになったりはせん。
確かなことだけを、キチンと味わっときなさいよ。
何休んでる。立ちなさい。
倒れるくらい打ち込むのが、お前の”勝ち気”か?お前は薙刀に振り回されているだけだ。
”頑張る”だけなら誰でもできるんだよ。
考えなさい。
お前はこの5日間、何をしてきた?
必要なものは、もう持ってるはずだよ。
言葉でほめてやるのは簡単だ。
でもそんなもの3日もすれば忘れてしまうだろう?確かな事は、いつも自分の中にしかない。
この6日間を逃げずに耐え抜いた事は、いつか必ずあの子達の人生を支える柱のひとつになる。
誇りとはそういうものだと、私は思うよ。
長い坂は、ただ辛いだけのものではない。
登りきったものには必ず、見たことのない景色を見せてくれる。
旭は覚悟を決めた。
とにかく今は薙刀を一生懸命やろう。そして見たことのない景色を見てやろうじゃないかと。